DFD,UML等を活用した業務の見えるかと改善法!【記事】

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今年は、IT経営力向上研修会、及び生産管理システム活用研修会(失敗しない情報システムの構築)を行いました。この中で、現状業務の見える化を行うために必要な業務作成ツールとして、DFDとUMLの活用法を講義しました。

生産管理システムなどの業務システムを開発する場合、まずは現状業務を見える化し第3者と共に現状業務の問題点を洗い出し、システムを使って問題点を解決した新規の業務フローを作る必要があります。もし、業務の見える化ができていないと(DFD等を使った業務フローがないと)口頭などでITベンダーに伝えることになるでしょう。そうなると間違った認識を与えたり漏れが出ることがあります。私は、失敗しないシステム導入の第1歩は、まずは自社の業務内容やフローを共通のツール(DFDやUML等)で表すことが重要だと考えており、常に見える化の指導をしています。 

この業務フロー作成で重要な事は、次の事です。

(1)標準的な手法を使う
 業務フローはどんな方法でも作成できますが、第3者と一緒に検討するのであれば、DFDやUMLといった標準的な手法を使った方がいいでしょう。

(2)システムありできなく、あるべき業務フローを検討する
 現状の業務を改革・改善する場合、システムでできないからダメというのではなく、まずはシステムは横に置いておいて、どうのような形が自社にとって理想的であるかという、あるべき姿を想定して検討する事が重要です。

(3)あるべき姿をシステムで実現する方法を検討する
 あるべき姿が描ければ、これを実現するためにどのようなシステムを構築すればいいか、どのようなシステム機能があればいいかという視点で、システムの青写真を描きます。

(4)システム活用と手動を切り分ける
 システムの青写真を描くときに、なんでもかんでもシステムを使うのではなく、人でやった方が効率がいい場合は手動で行うなど、システムを使う業務と手動の業務をしっかりと切り分ける事が重要です。

(5)改革・改善効果を想定する
 最後に、システムを活用した場合、活用前にくらべてどれくらいの効果があるいか(生産性向上効果など:時間や人件費で換算する)を、予め想定する事が必要です。そうでないと、システム導入の費用対効果や、システム導入の成否が分かりませんから。

今回は、DFDやUMLの利用方法は記述しませんが、標準的な手法を使って現状業務を「見える化」し、それを第3者(ITベンダーやコンサル)と共に検討して、新規業務を設計していく。これが、失敗しない情報システム導入には必須だと考えています。

IT経営コンサルタント 坂田岳史 (ITストラテジスト、中小企業診断士、ITC)
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