IT経営コラム:IT活用の成果は使う人の気持ちで変わる【記事】

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こんにちは、IT経営コンサルタントの坂田岳史です。

先日ある社長さんからIT活用の相談を受けました。現在、販売管理システムを使っているがそろそろリニューアルしたい。ただし、できれば新しい機能などを追加したいという事です。

そこで、まず現在の販売管理システムの機能を調べてみました。
基幹業務である受注管理、売上管理、仕入管理、在庫管理などの他に分析系の機能がかなり多くあります顧客別、地域別、担当者別、製品品種別の売上実績分析など)。

坂田「う~ん、結構分析系機能が多いですね」
  「これを全て新システムに移行したら結構大変ですよ」
社長「いえいえ、分析系は使ってないので移行しません」
坂田「え、だってこれだけ分析系の機能があれば、営業活動に役立ちますよ」
社長「でも、分析資料を活用する力が営業マンにないのですよ」
坂田「え!・・・・(^^;」

現在のシステムには、分析系の機能がたくさんあるのですが、
どうやらそれをうまく活用できないようです。

坂田「現システムにはかなり有益なデータが詰まっています」
  「これをうまく活用すれば営業戦略に役立ちますよ」
社長「それは、おっしゃる通りですが、営業マンが使おうという気がないのですよ」

さらに突っ込んで話をきくと、この会社は創業40年の会社で、得意先もそこそこ付いていてある程度の注文は営業マンが動かなくもくるようです。ただ、そのような呑気なことをしていては、いずれジリ貧になると社長は分かっているようです(社長は危機感がある)。しかし前線の営業マンが「分析なんかしなくも、そこそこ注文くるから」という感じで、積極的に動かないのです。

この会社はシステムをリニューアルするかどうかという問題でなく、システムをいかに有効活用させるかが課題ですね。

課題解決には、やはり営業マンの意識改革が必要!
という事で、システム企画の前に社長の危機感を共有するためのコンサルをやることになりました。ITはあくまで道具なので、それを使う人が本気にならないと成果がでないのです!

IT経営コンサルタント 坂田岳史 (ITストラテジスト、中小企業診断士、ITコーディネータ)
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