業務の見える化!社長さんの視点【IT経営コラム】

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こんにちは、IT経営コンサルタントの坂田岳史です。

現在、ある中小製造業でITを活用した業務改革プロジェクトを指導しています。
先日、プロジェクトで現状業務の見える化を行う為に、UMLという手法を使い状業務のフロー図を作成しました。そのフロー図を見ると、工場内の工程進捗状況や外注さんからの受入状況、原材料などの入荷などが全て紙ベースで運用されており、社内で有されていませんでした。それを見て社長さんは、「システムを使って工場内を全て見える化しよう!」と言って、用事があるので途中退席されました。

その後、他のメンバー(工場長さんや部長さん、営業担当者など)と見える化について議論したのですが、営業担当者曰く「うちの場合、工程が短く、かつ納期は厳守なのでお客様から進捗の問合せなんかないです」、また工場長曰く「もし外注品が納期遅れになりそうなら外注さんから連絡があるので、特に問題ないけどな・・・」などなど。

つまり、工場内の見える化をしなくても、特に業務や外部からの問い合わせに支障がないと言うのです。私も話を聞いて、確かにそう感じました。
しかし、社長さんがわざわざ「見える化しよう!」というからには、何か理由があるはず。ですので、社長さんが帰ってきたら再度、見える化しよう!の意義を確認する事にしました。

1時間くらいすると社長さんが用事を済まして帰ってきたので、見える化しよう!の意義を認したところ、社長さん曰く「工場内の見える化をすることで、様々な問題を共有するができる」「例えば、事務の女性が工程の進捗が遅れているのを見ると、もしかしてが作った作業伝票に何か問題があったのかな?とか、外注からの返りが遅いと、事務所から外注さんに確認の電話を入れるなどができる」つまり、見える化する事で、全社で問題を共有し解決する意識を高めたかったのです。
確かに、紙ベースだと現場で問題が発生していても、それを共有する事ができないですね。
社長さん以外は、見える化=業務の効率化&対外的な対応と捉えていたのですが、社長さんは見える化=社員の意識改革と捉えていたのです。さすがの、経営者の視点ですね。

この話を聞いて、プロジェクトメンバーも工場内の見える化に取り組む事になりました!

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