ITベンダーの見積の妥当性評価【記事】

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現在、ある企業のIT経営コンサル(販売系企業のパッケージ導入指導)をしています。先日、パッケージベンダから、カスタマイズ等の見積もりが来ました。その中で、いつくか矛盾があったので指摘したところ、見積が安くなりました。私が指摘したのは、次の点です。

(1)新規開発の帳票よりも、カスタマイズする帳票の方が費用が高かかった。
(2)打合せ工数を見積もりに載せていたが、営業の工数も含まれていた。

上記の(1)は、今回いくつかの帳票を新規で開発(機能追加)し、かつパッケージの既存の帳票に
項目追加などのカスタマイズを行う要求を出していました。その中で、開発費用がカスタマイズの方が高くなっていました。これは、どうもパッケージメーカ側の手違いのようで、その場でお詫びされていました。でも、指摘しなかったら、そのまま見積もり通っていたでしょう。

また、上記(2)のついては、通常打合せ工数を見積もりに入れるのは珍しいと思いますが、それは敢えて横に置いておいても、営業担当者の打合せ工数も入っていました。SEが訪問して打ち合わするなら分かりますが、一緒についてくる営業の工数は入れちゃだめですね。

今回は、企業側の方がITに詳しくないので私がご指導させて頂いていますが、ITに詳しくないとうっかり見過ごしていたでしょう。
ちなみに、その会社の社長さんは、見積もりの妥当性を評価したことについては、感謝されていましたが、後でこうも言われました「これ以上、価格についていろいろ言うと、ちょっとした修正でも、すぐに追加費用を言われるからこの辺にしましょう」。
通常、ITベンダーの見積もりには、危険工数が乗っているケースが多くあります。この危険工数がなくなってくると、ちょっとしたことでもすぐに追加費用を要求されます。社長さんは自社のビジネスでも同じ様な事があるので、このあたりはよく理解されていたようです。

いずれにしても、今回の見積もりはパッケージメーカと社長さんの双方が納得されたので、前に進む事になりました!

IT経営コンサルタント 坂田岳史 (ITストラテジスト、中小企業診断士、ITC)

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